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7時間眠れば十分? 睡眠の目安と寝床の時間

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この記事の目次

「毎日7時間眠ればいい」と聞くと分かりやすい。しかし、7時間は全員の合格ラインではありません。年齢別の推奨と自分の睡眠を比べる前に、何を何時間と数えているかを確かめる必要があります。

米疾病対策センター(CDC)は、18〜60歳に1日7時間以上、61〜64歳に7〜9時間、65歳以上に7〜8時間の睡眠を推奨しています。1 一方、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人に6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保するよう勧めています。2

米国 CDC18〜60歳
7時間以上1日の睡眠時間
厚生労働省成人
6時間以上を目安必要な睡眠時間を確保
厚生労働省高齢者
8時間以上にしない目安必要な睡眠を確保したうえでの床上時間

出典:米CDC 1、厚生労働省 2。対象年齢、睡眠時間と床上時間の違いをAGEWELL編集部が整理しました。

数字が違うのは、どちらかが間違っているからではありません。厚労省のガイドも成人ではおおよそ6〜8時間を適正な範囲と捉えつつ、6時間未満で充足する人や8時間以上必要な人がいると説明します。どちらも集団に向けた推奨であり、個人の睡眠の良し悪しを一つの数字で診断するものではありません。2

6時間と7時間をどう読むか

たとえば、平日の睡眠が5時間前後なら、米国と日本のどちらの目安から見ても短い状態です。まず睡眠の機会を確保できるかが問いになります。逆に6時間半眠っていても、日中に強い眠気が続くなら「日本の6時間を超えたから十分」とは言えません。7時間眠れていても同じです。

厚労省は、自分に必要な時間を考える際に、日中の眠気と、睡眠で休まった感覚(睡眠休養感)を見るよう勧めています。2 CDCも、十分な時間眠ったはずなのに続く眠気や、夜中に繰り返し目が覚めることを、睡眠の質を考える手がかりに挙げています。1

ただし、眠気や休養感だけで原因を特定することもできません。仕事の時間、育児、体調、服薬などで睡眠の機会や感じ方は変わります。数字と体感の両方を、日々の生活の中で見ていくのが現実的です。

寝床にいる8時間は、8時間眠ったことではない

「23時に寝床に入り、7時に起きた」場合、寝床にいた時間は8時間です。寝つくまでに30分かかり、夜中に合計30分起きていたなら、眠った時間は約7時間になります。これは数え方を示す例で、家庭で正確な睡眠時間を測定できるという意味ではありません。

この区別は高齢者向けの推奨で特に重要です。厚労省のガイドは、床上時間(寝床で過ごす時間)が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保するよう提案しています。2 CDCの「65歳以上は7〜8時間」は睡眠時間についての推奨です。1 同じ「8時間」でも指しているものが違い、片方をもう片方の上限に置き換えることはできません。

厚労省は、高齢者の床上時間の目安を1週間の平均睡眠時間+30分程度と示し、必要な睡眠時間には個人差があると明記しています。2 日中に忙しく過ごす高齢者は、成人と同程度の睡眠が必要な場合もあります。体調や病気で長く横になる必要がある人が、「8時間」という数字だけを見て寝床にいる時間を無理に削るための指示ではありません。

記録するなら、就寝・起床・眠った時間と翌日の状態

自分の傾向を見たいときは、就寝時刻と起床時刻だけでなく、寝つくまでのおおよその時間、夜中に起きていた時間、昼寝の有無、起床後の休養感、日中の眠気を一緒にメモすると役立ちます。厚労省の高齢者向け資料も、まず1週間記録し、床上時間と実際に眠った時間を分けるよう勧めています。2 CDCも就寝・起床時刻や途中覚醒を記す睡眠日誌を紹介しています。1

記録は「7時間に届いたか」の採点表ではありません。平日だけ短いのか、週末に長く寝ているのか、寝床には長くいるのに眠れないのか、状況を整理するためのものです。睡眠を数値で正確に測る機器がなくても、生活と体調を振り返る手がかりにはなります。記録だけで睡眠障害を診断することはできません。

改善を試すときと、相談するとき

睡眠の機会が足りないなら、まず仕事や家事を含む生活の中で就寝までの時間を確保できるか考えます。睡眠時間を確保しても休まった感じが乏しいなら、寝室の光・音、就寝前のカフェイン、起床時刻など、変えられる要素を一つずつ見直します。CDCは規則的な就寝・起床、静かで落ち着いた寝室、午後から夜のカフェインを避けることなどを一般的な習慣として紹介しています。1 どれも全員に同じ結果を約束する方法ではありません。

睡眠の不調や強い日中の眠気が続き、生活に支障がある場合、また睡眠中の呼吸が気になる場合は医療機関に相談してください。厚労省のガイドは、生活習慣を見直しても症状が続くときに睡眠障害が隠れている可能性を示しています。2 「7時間」や「6時間」という数字で受診の必要性を判断しないことが大切です。

この記事は成人と高齢者向けの公的な目安の読み方を整理したものです。子ども、妊娠中の人、交替制勤務の人、治療中の病気がある人には、それぞれ別の事情があります。個別の睡眠時間や治療方針は医療者と相談してください。2 厚労省のe-ヘルスネットによる解説も、必要な睡眠時間には個人差があるとしています。3

EVIDENCE NOTE

この情報の読み方

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格付け対象外

公的機関の推奨を読み解く記事です。個別の研究をA〜Dで格付けしていません。

ここまで言える

米CDCは18〜60歳に1日7時間以上を、厚生労働省は成人に個人差を踏まえて6時間以上を目安として示しています。高齢者向けの「床上時間が8時間以上にならない」目安は、必要な睡眠を確保する前提で、睡眠時間とは別の指標です。

まだ言えない

誰もが7時間で十分、6時間眠れば健康、または高齢者は必ず8時間未満しか眠ってはいけないとは言えません。

LIMITATIONS

この情報の限界

  • 推奨時間は集団向けの目安で、個人の必要量を確定するものではありません。
  • 睡眠時間だけでは、途中覚醒や日中の眠気などの質を評価できません。
  • 米国と日本の推奨は対象区分や指標が異なり、数字だけで優劣を比較できません。
  • 自己申告による睡眠時間は、実際に眠った時間とずれる場合があります。
SOURCES

参考資料

  1. About Sleep ↗Centers for Disease Control and Prevention · 2024
  2. 健康づくりのための睡眠ガイド2023 ↗厚生労働省 · 2024
  3. 健やかな眠りの意義 ↗厚生労働省 e-ヘルスネット · 2026
この記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や治療については医療機関にご相談ください。この記事の誤りを知らせる ↗訂正・更新について ↗